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“ロマンとそろばん”で初年度から黒字。ビビリだからこそ用意周到。負けないし絶望もない、スタッフライフ代表の関屋氏が語る起業前戦略(株式会社スタッフライフ 関屋 龍司CEO、八木 彩香編集長)【festivo起業家インタビュー】

一歩先行く先輩起業家、事業家や特異な視点をもつ起業家の今を切り出すインタビュー企画、festivo起業家インタビュー『Our life is our flame.-情熱に生きる僕らの今-』。今回は初年度から黒字で突き進む株式会社スタッフライフ 関屋氏と八木氏に登場していただきました。

負けないし、絶望もないという関屋氏の起業戦略とは?

まったくの畑違いから人材ビジネスへの挑戦

 

もともとボクは、人材とはまったく違う業界で法人営業をしていました。具体的には、音楽配信事業と通信事業を行っている会社です。その会社である動画サイトの業績が落ち込んで、社内的にリストラが行われたんです。

ちょうど2009年のリーマンショックの頃だったかと思います。そのとき、ボクの知り合いにクリエイティブ系の人材会社がありまして、全盛期の売り上げから60%も下がってしまっていて。そこに営業責任者という役職で拾われたんです。

それから2年間で業績を立て直し、2年目で最高益を出しました。V字回復です。ただ、社内で必要のないものとか、必要のない体制とか、いろいろな人間関係のしがらみとか、そういった弊害になるものを排除して組織運営をしていたんです。

そのように2年間ガンガンやったあげく、自分が出て行かなければならなくなってしまいました。でも当時は、そのようにやらないと、ボクのミッションが達成できなかったので。せっかくやるのなら、一生懸命やらなければと思っていましたしね。

起業前の準備期間に2,600万円の売上を試算。
お客さまとのつながりが支えに

 

会社を辞めてからはフリーランス(起業準備期間)になり、1年後に起業しました。お客さまとのつながりを保てたのが大きかったですね。そういう支えがないと、会社設立はやっぱり怖かったです。いきなりの債務超過ですから。手持ち資金は300万円でしたし。

ボクはビビリなので、創業前に1年間しっかりと準備をしました。必死だったこともあり、絶望した経験はありません。絶望はお金にまつわることですよね、つまり会社がつぶれること。しいて言えば、貯金通帳の残高が100万円をきったときでしょうか。資本金300万円ですからね。

ボクはもともと営業だったので、起業する段階で売り上げをあげようと考えました。売り上げがないとやっていけないじゃないですか。夢を語るのと、そろばんをはじくのと、両輪でいかなければなりません。ロマンはあとからでもついてきます。

それで、起業後にどれくらい稼げるかを試算してみたんです。いろいろな人脈をたどるなどして。それが約2,600万円ほどだったかと思います。つまり、起業するまでにそれだけの準備をしたということです。

情報発信より営業活動。
コツコツと地固めをして堅実に成長する会社

 

弊社はこれから4期目です。事業内容としては、有料職業紹介と特定派遣、業務委託になります。派遣の免許をとるには純資産で2,000万円ほど必要になりますので、一般派遣は行っていません。

3年間、業務委託を行ってきました。基本的には、デジタルコンテンツに関するアウトソーシングですね。わかりやすいところで言うと、ITやWEBに特化した業務委託です。まずは3年間と決め、制作を請け負ってきました。

会社としての情報発信は一切やっていませんでした。自分はそういったことが苦手で……。だったら、コツコツと地固めしたほうがいいなと思っていて。自社のサイトなどは、金融機関向けに1枚だけつくっただけですし。

あとは営業で稼ぐ、組織をつくるということに専念した3年間でした。スキルがなくても意欲がある人を採用して、代理店さんに常駐させて一緒に育ていく。1年目は3人だったのが、2年目は5〜6人になり、3年目は10人を超えました。

 

「どういうふうに働きたいか」ということを優先する
“職をデザイン”する仕事

 

ボクはもともと社員の働き方にこだわっていません。その人が能力を発揮できたら、フリーでも業務委託でも契約社員でも正社員でもいいと思っています。そこから、来やすさを感じてくれているのでは、と。今ですと、正社員は半分ほどですね。

大切なのは、その人がどのように働きたいかということ。本人の希望を優先しています。7月に編集長としてジョインした八木もそうですね。週1しか会社に来ていません。あとは、どこか好きなところで仕事をしています。

4年目に入ってからは、そろそろ基礎固めもできたし、社員もスキルアップできたので、自社はこういう会社だということを対外的にもアピールしたいと思うようになりました。それで、新しいメディア『29R』を立ち上げることにしました。

具体的には、企業が望む求人と求職者とのあいだにあるギャップを埋めるメディアです。人事担当者が記事を書くのではなく、取材したライターの感性も取り入れながら、転職者のインタビューで企業の魅力をありのままに伝えるメディアです。7月10日にプレオープンしました。

女子サッカーで全国制覇、自転車で日本一周、上場企業を2ヶ月で退職……。
異例の経歴をもつ編集長八木彩香さんとの出会い

 

これからは、メディアを育て、攻めていきたいと思っています。かつ、いろいろなライターさんと組んで、全国にスケールさせたいとも考えていて。ライターさんのコミュニティをつくって、ネットワークを構築したいですね。転職者が企業の魅力を伝えるので、日本で働きたい海外の人にも読んでもらいたいです。海外展開も視野にいれたいですね。

ただ、このメディアを育ってていくには編集者が必要です。それも、できれば熟練の編集者ではなく、フレッシュな人材がいい。新しいメディアなので、固定観念や既存の文章論はなるべく排斥するべきだと考えていたので。そんな折、ある転職サイトで出会ったのが八木です。

面接したときには何も感じなかったのですが、彼女のプロフィールを見たときにびっくりしました。早稲田大学を卒業していて、小学生の頃からサッカーをしていて、全国制覇をして、かつ上場企業を2ヶ月で退職して、自転車で日本一周した経験があって……。彼女のブログを読んで、人と違ったパワーがあって面白いなと思いました。

八木:サッカーは大学までしていました。ただ、あまり長い休みがとれなかったので、その後に、自転車で日本一周したんです。1年ぐらいかけて。そのとき、ブログをずっと書いていて、文章を書の面白さに気づきました。

就職してからはIT系の広告営業をしていました。でも、もっと自分の言葉で伝えたいと思い、2ヶ月で辞めてフリーランスになりました。『29R』では、編集部があってライターがいるというより、一緒に記事をつくっていくような立ち位置で仕事をしています。

 

「チャンスは人から」。
できるだけ提案する。考えながら行動した方がいい。

 

会社にいるときは人脈をつくることが大切です。たとえ組織で人気者にならなくても、辞めたあともお客さまと良好な関係を築けるかどうかが大事だと思います。人脈をどれだけ構築できるかによって、起業の成否も変わります。

起業は本を読まなくてもできます。むしろ、本を読むと怖くなっちゃいますよ。知れば知るほど勇気がなくなってしまう。これも勉強しなきゃ、あれも勉強しなきゃ、と。いろんな勉強がありますけどね。

そんなことしなくても、お客さまのところに言って、「何がダメなのか」「なぜ売上があがらないのか」などを、感じたほうがいいですね。ボクはずっとそれを感じて、失敗しながらやってきました。

でも、思った以上に、失敗はたいしたことないです。ふつう失敗って、大変そうだと思うじゃないですが。でも、考えるほど大変なことではありません。あと、営業では具体的な数字を明示すること。マインドだけじゃダメです。

1年目から黒字を出すような意気込みが起業には必要。
失敗なんてたいしたことありません

 

大切なのは、1年目から黒字を出すような勢いで、気合いを入れてしっかりと準備することです。1年目から黒字を出すのは大変ですが、達成できれば、金融機関の対応も違ってきます。そうなれば、精神的にも気持ち的にもプラスにはたらきます。

ボクは当初、銀行の方に「3期黒字が出るまで融資できない」と言われていましたが、2期連続で黒字を出したら「数千万円融資したい」と言ってもらえました。やはり経営者の成績で判断されるんですね。黒字を出せばいいサイクルが生まれます。

好きな人と好きな仕事をしたいのなら、これまでのつながりを大切にして、ちゃんとお仕事にすることです。そうしないとすぐに終わってしまいます。売上をあげることが大事ですね。あとで後悔しないために。

キャッシュフローが回りだせば、夢を語ることも可能になります。それまでは、見栄やプライドはなるべく表に出さないようにするべきですね。たとえばボクの名刺を見てください。“代表取締役社長”とは書いていません。あくまでも“営業責任者”です。このぐらいの規模の組織で“社長”だなんて、とても言えませんよ。

【おまけ企画】起業家の一日ウォッチング
「関屋さん、八木さん」の一日

 

<関屋さん>

朝は7時に起きて、朝食と準備。通勤時間は1時間(8時半〜9時半)ほど。出勤後、スケジュール管理を30分ほどして、採用活動やメディアの打ち合わせなど。人と会うことが多いですね。あとは事務作業もします。帰るのはおおむね21時ごろです。帰る前に1時間ぐらい振り返りや次の日の計画立案など。時間があるときはジムに行って、1時間15キロのペースでランニング&筋トレ。仕事のストレスを溜めないためです。睡眠は1時〜7時まで。1日をとおして音楽を流しています。。自宅でも仕事をすることもありますし、土日もいずれかは仕事をしています。

 

<八木さん>

朝は5時半に起きて、原稿の執筆。その後、小休止をした後に朝食。午後は打ち合わせや、スタバに行って仕事をしています。仕事は寝る直前の22時半ぐらいまで。23時には就寝。土日には、たまにジムに行くこともあります。仕事をしている時間は長いですが好きなので楽しいですね。基本的に仕事のスタイルは自由ですが、寝るのが早いので、寝ぼけながらメッセージを返信したことも。

 

【起業家プロフィール】

関屋 龍司CEO

1968年福岡生まれ 一貫して法人営業。最大手音楽配信会社にて通信系、新規事業開発、動画サービスの広告営業等を経験。2009年、Webクリエイター専門の人材会社で人材サービス全般を立直し、オフショアで海外展開。2012年9月にスタッフライフ創業。雇用創出にやりがい。将来はボーダレスにクリエイターを活躍させる。

 

八木 彩香編集長

1991年東京生まれ。早稲田大学卒業。学生時代はサッカーに励み、U17日本代表候補に選出される。

早稲田大学では副将務め、大学女子サッカー選手権優勝し日本一に。卒業後は、自転車日本一周の旅に出る。現在はフリーライター・編集者として水を得た魚のように躍動中。これまで多くの人々からもらった、たくさんの愛を「29R」によって日本中にばらまこうと企んでいる。

 

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(編集:山中 勇樹