サポーターズコラム

 代表取締役 宍戸徳雄
株式会社アジアリーガルリサーチアンドファイナンス 代表取締役
宍戸 徳雄
株式会社アジアリーガルリサーチ・アンド・ファイナンス代表取締役。アジア総合法律事務所のシンクタンクとして、アジア各国の法情報サービス、法令や判例の調査・研究、企業のアジア進出支援業務を行う。ミャンマービジネス法の専門家。2012年にヤンゴンオフィスを開設。住友銀行(現三井住友銀行)を経て独立。「ミャンマー進出ガイドブック」(プレジデント社)を出版。各種アジア進出セミナー、ミャンマー投資セミナーなど講演活動を展開している。有楽町ビジネスカレッジ「アジア実戦起業塾(ミャンマー編)」講師。 その他、台北、上海にも拠点がある。

ヤンゴン通信 第2弾

ヤンゴン通信です。

ミャンマーは、長い雨季もそろそろ終わりが見えてきました。ミャンマーでは、11月~3月くらいまで、雨も降らない過ごしやすい季節がやってきます。美しいミャンマーを見ることができます。

今年11月は、ASEANオリンピック(SEA GAME)が、ミャンマーの首都ネピドーで開催されます。現在、ミャンマーは国の威信をかけて、今年のASEANオリンピックを成功させるため、国家の人的・物的資源を優先投入して、民主化後の近代国家建設の成果をアピールする準備を進めています。また来年は、ASEANの議長国に就任するミャンマーは、国際舞台の場で、更に注目を浴びることになります。

民主化後の経済成長が著しいミャンマー。外国資本の進出環境も整備されつつあります。

アジア進出を検討する上で、留意すべきポイントは、一般的には、以下のようなインフラ面の整備状況にあると考えます。

1、産業インフラ(電力、物流、上下水道、金融インフラ等)

2、人的インフラ(識字率、教育制度、労働コスト等)

3、法的インフラ(法整備、規制、行政運用、商慣習等)

4、社会的・文化的インフラ(宗教、旧宗主国、少数民族、身分制等)

これらの点につき、ミャンマーについてみると、

1については、現在日本のODAや世界銀行、アジア開発銀行などを含めたインフラ整備資金がつき、徐々に整備計画の骨格が明らかになってきました。現状は、電力不足、物流インフラはガタガタ、上下水道は劣悪、金融インフラも未整備な状況ではありますが、2015年を目途に、主要インフラの整備を終えると大統領府は言っていますので、外国の支援を受ける形で一定の成果は出てくると思われます。

2については、厳しい戒律を遵守する仏教徒が国民の9割を占めるミャンマー。勤勉で慎ましい国民性が、労働資源としての活用が期待されています。労働コストは一部業態で状況圧力に晒されていますが、一般労働者の平均賃金は中国の5分の1程度と、引き続き安い労働コストであります。識字率は9割を超えています。価値観も日本人に近く、日本人にとって、ミャンマー人はアジアで最もパートナーシップを組みやすい相手であると思います。

3については、昨年成立した外国投資法を皮切りに、現在、会社法、知的財産法関連、労働法関連、不動産取引関連法などの改正作業が進んでいます。外国企業の進出の際には、投資規模、業種によって、適用法および取得ライセンスが異なりますので、注意が必要です。またMIC通達などによる通達行政による運用面にも注意が必要で、進出業態ごとに、個別の進出プランおよび手続きを精査する必要があります。

4については、ミャンマーはイギリス統治下においては、インドの一州であった歴史があります。その関係で、ミャンマーの司法は、インドのビジネスロー判例などを法源にされることもあります。宗教は、国民の9割が仏教徒ですが、135の少数民族の中には、キリスト教、イスラム教などの宗教もあり、少数民族問題という名の宗教紛争が依然として存在しています。もっとも対立の激しかった少数民族との和解も半世紀ぶりに進んでおり、今後の民族融和の進展に期待したいところです。

というところが、私なりのざっくりとしたミャンマーのインフラ分析です。

詳しくは、拙著「ミャンマー進出ガイドブック」の前半部分をご参照頂ければと思います。

ではまた。

株式会社アジアリーガルリサーチアンドファイナンス

代表取締役 宍戸徳雄

「ミャンマー進出ガイドブック」プレジデント社

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