サポーターズコラム

 Executive Director 中川肇
J. Marrow Inc. Executive Director
中川 肇
フィリピン首都メトロマニラのパサイシティにて、アジアで活躍する日本人ビジネスパーソンのサポートと、長期・短期滞在拠点の提供をしています。 昨年まではインドネシアのスマトラ島メダンにて輸出入のプロジェクトに関わり、それまでは日本で、音楽レーベル、音楽出版事業、テレビ番組制作、人材紹介業、コンテンツファンド事業などの経営に携わってきました。これらの経験を活かし、アジアで就職、転職、起業、法人設立、長期滞在される方の、あらゆる面でのサポートをいたします。

メトロマニラ公共交通を使いこなす

インドネシアのジャカルタ、フィリピンのメトロマニラは、とにかく交通渋滞がひどいことで知られています。ジャカルタでは、ERP(Electronic Road Pricing)という特定の場所を通過すると自動的に課金するという仕組みを取り入れたり、特定車線は3人以上乗車していないと罰金等の対策が採られていますが、功を奏していません。フィリピンでも、ナンバープレートの番号によって、特定の曜日は走行不可等の規制がありますが、同様。

マリキナ市内はデコレーションが面白いジプニーが多く走っています。

昨晩、ケソンシティの知人が日本に帰るということでお別れパーティに行ってきたので、帰りは朝7時にTandang SoraからBuendia Taftまでバスに乗ってみたところ、約2時間かかってしまいました。深夜ですと30分程度タクシー料金にして300ペソ(600円)の距離です。(バスですと36ペソ(72円))夕方のラッシュアワーなら3時間といったところでしょうか。

タクシーも安いのですが、たまに乗車拒否やメーターを倒さないで高額を取ろうとする運転手もいます。私は普段は安価で交渉などが面倒でない交通手段を積極的に使っています。交通渋滞を避けられる手段として、地下鉄のような鉄道がLRT1、LRT2、MRT3の3本がメトロマニラ内にあります。それ以外の主な交通手段は、以下の通り。

  • ジプニー(ジープを改造した乗り合いバス)
  • 乗り合いバス
  • トライシクル
  • FX(乗り合いタクシー)

上から下の順に値段が高いと考えればわかりやすいです。

ジプニー

ジプニーは初乗り8ペソ(16円)、長距離乗っても最大25ペソ程度までです。基本的には30分程度までの中距離に乗るときに使用します。いたるところを走っているのですが、ローカルの人も日常生活で使っているルート以外はほとんど把握していないほど複雑です。しかし2、3回乗り継げば、メトロマニラの大抵どこにでも行ける、庶民に最も活用されている交通手段です。道の途中で手を上げれば止まってくれて、どこからでも乗車できます。

乗り合いバス

エアコンつきのものとエアコンなしのものがあります。地方都市への長距離バスだけでなく、メトロマニラ内の主要道路のいたるところを走っており、こちらも途中乗車、下車が可能です。15ペソぐらいから40ペソぐらいが相場で、MALL OF ASIAや空港などを起点としたルートは1.5倍ほどの価格です。エアコンつきのバスは設定温度が20度以下と非常に寒いので長袖必須です。

トライシクル

自転車やバイクの横に2人乗れる台車がついた東南アジア各都市でよく見かけるものです。そのチープなつくりから安いように思われるかもしれませんが、実は割高。複数人で乗ると1人あたり6ペソ~10ペソ程度ですが、1人で乗ると17~25ペソが初乗りです。大きい通りをまたぐごとに20ペソ加わると考えれば大体相場です。基本的には大きな通りに挟まれたエリア内のみで使うもので、10分以上乗るような使い方だと割高になります。

地域によって異なる場合もあると思いますが、緑色のものはルートが決まった乗り合いトライシクルで、他の人が乗っていても方向が同じなら乗り込めます。運転手が乗っているバイクの後ろ座席を含め、最高5人程度で乗ることもあります。

FX

決まったルートを走っているバンタイプの乗り合いタクシーです。乗り合いバスはいたるところで乗降があるので、時間がとられることが多いのですが、FXは比較的スムーズに走ります。料金もバスより少し高いかな、といった程度で、普段使いには非常に使いやすい交通手段です。

 

3人、4人でどこかに行くならばタクシーに乗るのが一番楽だと思いますが、1人、2人の場合は、上記の交通手段を駆使するのがリーズナブルです。ジプニーに乗る際は、乗客の手渡しでドライバーに運賃を払うのですが、「バヤッドホー」と行って手渡します。降りたいところに着いたら天井を叩いて「パラポー」、値段を聞くときは「マグカノサ+(目的地)」。

 

フィリピンのコメディアンがジプニーの乗り方を解説している動画「How to Ride the Jeepney in the Philippines」はなかなか面白いです。

How to Ride the Jeepney in the Philippines

最もドライバーとしてやっていくのが難しい街マニラとして、ジプニー運転手を追ったBBCのドキュメンタリー

Toughest Place to be a Bus Driver

 

日本ですと、元々が高いということもありますが、あまり何も考えなくても目的地に適正な値段で行けるのですが、東南アジアではモノを知らなければ大いに損をします。何事においてもリテラシーの高さを要求されると、考えるのが吉です。

タクシーに乗るときも、左「カリワ」、右「カナン」、まっすぐ「デレーチョ」など簡単なタガログ語単語は覚えておいたほうがいいですね。タクシーの運転手であっても自分のテリトリー以外の道は知らないことが多いので、大きな通りは早めに頭に叩き込んでおきましょう。また相場を知っていて、事前に値段を交渉できる場合以外は、メーターを倒さない運転手のタクシーには乗らないようにしましょう。

ちなみに以下のような場合は、乗車拒否をされたり、チップを要求されることが多いです。

  • 空港、モール等からの乗車
  • 歓楽街からの乗車
  • 長距離(30分以上)
  • 混雑する地域に行くとき
  • 5人以上乗るとき(そもそも交通違反)
  • 荷物が多いとき(乗車、降車に時間がかかるため)
  • ラッシュアワー
  • 週末夜

何台か捕まえればチップなしでも乗れる場合もありますが、さっさと払ってしまうのが吉です。私の場合は+50ペソ程度で抑えていますが、長距離の場合は100ペソ以下切り上げで払うこともあります。

こういう話をすると、フィリピンの人はお金で動く人が多いように思われるかもしれませんが、お金よりも気が向くか、気が向かないかが重要だったりします。瞬時に気持ちのよい人間関係の構築をするスキルがあれば、街の移動といった細かいことでも、ずいぶん得をする国です。流暢に英語やタガログを話すことよりも、気持ちをつかむコミュニケーション能力!皆さんもフィリピンにいらっしゃる際にはたまに損をしたりしながらも、東南アジアでの生活リテラシーを身につけましょう。毎日がますます楽しくなります。