サポーターズコラム

東南アジアのダークホース、フィリピンの経済成長が顕在化
本日の日本経済新聞の記事が話題になっています。フィリピンにいる方は体感として以前から感じられていたと思いますが、非常に内需が活発になっており、消費意欲もすさまじいです。記事にあるような、巨大モールでの消費はそうでもないように思いますが・・・・。
「フィリピン、アジアで台頭 7~9月期は7.1%成長」 http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2806P_Y2A121C1EA2000/
ローカル客のほとんどは、買い物袋を持っていることは少なく、ウインドウショッピングと、フードコートで食事をして楽しむというのが一般的に見えます。ローカルファーストフードのジョリビー、イナサルや中華系ファーストフード、チョーキング、マクドナルド、KFCや、フードコートは賑わっていますが、日本系吉野家などはその美味しさの割に客がついていません。
フィリピンに2号店が進出したUNIQLOも、オープンセール時こそ、試着室は行列でしたが、売上は厳しそうに見えますね。芸能人も買いに来たりと、高級ブランドイメージで打って出ていますが、ファストファッションとして成立している日本とまったく同じラインナップでフィリピンに進出している以上、継続的には無理がある展開なのかな、と。今後もウォッチしていきます。
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インドネシアで輸出のプロジェクトにタッチしていたので、2010年ごろまでは私も本命はインドネシアと鼻息荒く、フィリピンをダークホースと呼んで時期をうかがっていましたが、全く同じ表現でニッセイ基礎研究所からレポートが出ていました。
「アジア新興国、期待の星-「本命」インドネシア と 「ダークホース」フィリピン」 http://www.nli-research.co.jp/report/report/2012/08/repo1208-1.html
株価も最高値を記録しています。
「東南アジア株式=マニラが最高値、GDP統計を好感」 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTJE8AR00620121128
土地やマンションについてはまさに今がラッシュです。
とくに2015年完成予定の物件が非常に多く、大抵の物件は5次、6次の計画まであることがほとんどです。300万円程度から買えて、500万円近く出せば広くはなくとも一等地の高級物件を購入することが出来ます。だいたいの物件が完成するまでの3年から5年間の間は0金利で、頭金なしでも買えますが、深く条件を詰めていくと頭金分のみディスカウント対象になったりもします。
- A:0金利分割分(例えば60ヶ月間)
- B:一時払い金(頭金or完成時支払金)
- C:銀行ローン分(例えば61ヶ月目~)
たとえば Aを月5万円づつ払ってしまえば、0金利で銀行ローンを組まなくても買えます。
A:B:Cの組み合わせをうまく考えれば、無理なく投資が始められますね。コンドミニアム販売業者のうたい文句では、月7000ペソ~(1万4000円)頭金無しで買えるとなっていますが、そうすると銀行ローンを組む金額が大きくなりますので、最低で4%、場合によっては10%することもある銀行での住宅ローン金利を考えると、倍近くのお金を払うことになります。日本でも同様でしょうか。
完成しないリスクというのも当然あり、プレビルド(完成前)物件の価格は安く、完成直後にガツンと値段が上がるので、即売り抜けるというのが、これまでのうまいやり方ではありましたが、2015年以降のコンドミニアムの供給量を考えると今後はなかなか厳しいかもしれませんね。
フィリピンの高層住宅としては、コンドミニアムとアパートメントがありますが、その違いは登記上の違いのみです。コンドミニアムとして登記することで、外国人にも購入することができるようになります。アパートメントでもコンドミニアムと同様の概観、設備のものもありますが、登記がアパートメントになっているほうが賃料も安いですね。
最後に面白い情報としては、ヴェルサーチブランドのコンドミニアムがあります。ほかにもいろいろなブランドコンドミニアムが建設中。
http://www.propgoluxury.com/EN/PropertyNews/Philippines/1588-the-Milano-Residences-Versace-Homes.html
個人的には、プレビルド物件の投資は、ゲインを得るのにすくなくとも3、4年は掛かるので、短期でゲインを得られるものを優先してしまいますが、海外での転職、長期滞在等をサポートする立場としては、こういった知識も発信できなければいけません。
海外での就業経験を得られ、活躍機会があるならばと、給与水準を下げてでも移住される方も、ただ企業に就職して働いているだけでは、東南アジアの躍進的な経済成長の恩恵は得られません。高い投資リテラシー(あるいは会社以外の収入源)を持つことも、海外転職前に獲得しておくべきスキルだと思っています。
中川 肇 J. Marrow Inc.
http://www.jmarrow.asia/
https://www.facebook.com/j.marrowasia
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